Macで「ゼロから作るDeep Learning」を読む時の環境構築メモ
ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
面白そうだったの買ってみました。まだ途中ですが初めて掲示板のCGIを触ったときのようなワクワク感があります。
Pythonの環境でさっそく躓いたのでメモ。
普段Rubyの案件をちょこちょこやっているので既にHomebrewやrbenvが入っている環境が手元にあって、Pythonの知識は0という状態からのスタートである事を先に書いておきます。
pyenvを入れる
自分のPCにはOSX Sierraが入っているのですが、入っていたPythonのバージョンは2.7.10でした。書籍のサンプルはバージョン3で動くとの事なので、まずはバージョン3を入れます。
そのままglobalのディレクトリにインストールしても良いのですが、rubyを触る時にはrbenvでバージョンを切り替えて管理していて、それが非常に便利なのでPythonもpyenvで管理した方が良いに違いないという事でpyenvから入れていきます。
Homebrewが既に入っているのでbrewでpyenvをインストールしました。
$ brew install pyenv
次に .bash_profile
もしくは .zshrc
にパスを追加します。
export PYENV_ROOT=$HOME/.pyenv
export PATH=$PYENV_ROOT/bin:$PATH
eval "$(pyenv init -)"
最後に環境変数の変更を保存します。
$ source ~/.bash_profile
Python3を入れる
次にpyenvでpythonをインストールするのですが、先日Sierraを入れたてでXCodeが入ってなかったのでエラーが出ました。XCodeをインストールして下記のコマンドを入れましょう。
$ xcode-select --install
で、Python3をインストールします。
$ pyenv install 3.5.1
最後に使用するPythonのバージョンを切り替えます。
$ pyenv global 3.5.1
$ pyenv rehash
これでインタプリタで書籍のサンプルを動かせるようになりました。
使用するライブラリをインストールする
続いて書籍ではさらにNumpy とMatplotlib とPIL(Python Image Library) というライブラリを使用しているので、そちらをインストールします。 pyenvを入れたらpipというパッケージ管理ツールがインストールされているのでそれを使います。 しかし、何かライブラリを入れようとしたら古いよとエラーが出るので、まずは下記を実行してアップグレードします。
$ pip install --upgrade pip
次にNumpy、Matplotlib、PIL(Python Image Library)をインストールします。
$ pip install numpy
$ pip install matplotlib
$ pip install pillow
Matplotlibは正常にインストールできたように見えて、実際は実行してもグラフが描画されませんでした。 調べてみて下記のファイルを作成したら動作するようになりました。 画像描画バックエンドをデフォルトのものと切り替える必要があるようです。
~/.matplotlib/
のディレクトリにmatplotlibrc
という拡張子無しのファイルを作成して中身は下記の1行だけを記述しておきます。
backend : TkAgg
これで無事グラフが描画できました。
Atomの中で実行する
エディタで
Atom
を使用している場合、プラグインの
atom-runner
を入れておくとその場でCtrl+R
で実行できるようになります。
黒い画面を開かなくて良くなるので非常に便利です。
またグローバルにバージョン2が入った状態で前述のpyenv
でバージョン3を入れた場合、Atomからはグローバルの2が実行されてしまうのでAtom側で環境設定をする必要があります。
config.cson
に下記の記述を追加します。
runner:
scopes:
python: "python3のパス"
pythonのパスは下記で調べる事ができます。
$ which python3
こちらの記事を参考にさせていただきました。
- MacでPython使う時の最低限のメモ(pyenv編)
- pyenvを使ってMacにPythonの環境を構築する
- MacでPython 3.5.0インストールに失敗したら
- Python 3.3でmatplitlibとpylabを使おうとしたら RuntimeError: Python is not installed as a frameworkというエラーが発生したときの解決方法
- pipでPILインストール
- Configuring Atom Runner to run Python3 scripts
おまけ:
$ python
を実行したら立ち上がるインタプリタですが、どうやって閉じたらよいのかわからず涙目になりました。
デザイナーが黒い画面を使うとよくやってしまうあるあるだと思っているのですが、今回はCtrl+D
かquit()
で出る事ができました。
- 16-11-5 追記: PIL(Python Image Library)の記述を追加しました。
- 6-11-21 追記: Atomの記述を追加しました。
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